日本の国内総生産は541兆円(03年)の70%379兆円が政府支出金です。このような官制経済体制が政官の不祥事、税金のムダ遣いを引き起こす原因になっています。米国では18%です。
 税収が減っても毎年同じ予算を組んで政官業が国民の税金を食い潰していくようなこの国の構造を早く変えなければ持続可能な福祉社会は実現できません。

 国民にとって必要のない、また課税もされない役人の天下り公益法人26,000団体の統廃合が急務です。
 年金問題にしても基礎年金、厚生年金(1号・2号・3号)、共済年金のように煩雑なシステムでは事務コストだけでも年間数億円もかかります。これだけでも保険料のムダ遣いといえます。メリットのない制度を改めて一元化すべきです。

 国、地方、特殊法人等の借金が1,200兆円以上あります。国民一人当たり1,00万円、4人家族で4,000万円になるという超借金国家です。
 いまもこれからも公共事業はすべてこどもたちの借金で行うことになります。
 公務員の総数は442万人。その人件費は約40兆円、国税収入の全部が人件費です。

 行政の使命は社会の公正と安全を保持すること、つまり必要最小限の税金を使って福祉、教育、外交、治安、防衛の事務にあたることです。
 簡素で効率のいい市政、国政に改革して健全な市場経済を創出しなければ、今日の日本の危機を脱することはできません。そのためには政官依存体質から脱却して国民一人一人が自助自立の精神に立って改革運動を起こすしかありません。
 団塊世代800万人が65歳を迎えるのは8年後です。
 日本の危機は「いま」より「これから」です。
 行財政の改革を急がねばなりません。
                           
             2005年1月
                                                 寺本ひろゆき




前にもどる

トップページへもどる

             日本のより深刻な問題は「今」よりも「これから」です